ついにサイン!

引越し先を探していたんだけど、とっても良い物件が見つかった。初めてその家を見たのは1月末のこと。オーナーさんもうちらのことを気に入ってくれて、めちゃ安な賃料を要求したのにOKしてくれた。
庭にはフランジパーニの木が何本もあったんだけど、最近流行の病気で花が咲かなくなっていた。オーナーさんはそれらの木をバッサリ切って、代わりに蘭の花をたくさん置いてくれた。新しいベッドシーツも、新しい大きな鏡も、新しいネームプレートも、どれもうちらを歓迎するために用意してくれたもの。


なのに、なのに、ポールは信用していない。こういうときのポールは本当に面倒くさい…。それとも私が適当すぎるのか。ポールは契約書にサインするまで信用できないという。確かに口約束だけだと、後から後からいろんな理由でお金を要求されることもある。でも、この人に限っては大丈夫なんじゃないの?


オーナーが昔からお願いしているという公証人(意味はコチラ)を紹介してもらい、契約書の内容をチェック。すると、似たような例をちょっと加工しただけ、みたいな感じで意味不明の条件や、土地と建物のあらゆるダメージは第2者(うちら)が払わなくちゃいけないとか、土地と建物に対する税金も第2者が払うとか書いてあって、ポールが赤ペンを入れまくる。わざとではないだろうけど、うっかり都合のいい契約をさせられるところだった。

事前にオーナーさんにもその内容を確認、了解を得て、赤ペン先生の公証人アシスタントに対する指導は4回におよび、ついに本番を迎えた。


オフィスで待っていた公証人は、とても温かく迎えてくれた。それもそうだろう。「事前に内容の確認をすべてやっておいてくれて、こんな簡単な仕事はないよ。どうもありがとう。」と笑っていった。でも改めて契約書の文面を読み、これでいいですか?と聞かれ、いよいよサインすることになった。


ここで面倒くさいポールが一言。「ちょっと待って!証人をおくんだよね?後でサインしてないとか言わないために。」これは聞いていた。事務所のスタッフが出てきて一緒に目撃してくれるらしい。私が冗談で「カメラ持ってるからサインしてるとこ写真撮るよ。これで文句ないでしょ。」とポールに言うと、アシスタントがマジ顔で「そうなのよ、うちらも写真撮るから。」と言ってカメラを出した。合計3台のデジカメでパシャパシャ。いまどきの契約書サインって、こんな風なのね〜。


オーナーさんと、ポールと私、3人がそれぞれサインして、無事に終了!
公証人の目の前でデポジットも払って、領収書も受領。あとは契約書にあるように、電気や水まわりなどを良いコンディションに修繕してもらって、引越しを待つばかり。バリの新年(今年は3月16日)以降に引越しまーす!