息子に会いに…

今日はついにポールの息子に会いに、イングランドの東側にあるコルチェスター(Colchester)に行った。今いるNorwichからは車で2時間ほど。
息子Gareth(ガラス)から何度か電話があって、2時半に会うことになってるんだけど、コルチェスター市内に入ってからの道がわからない。MCTCを目指してるらしいけど、地図にはのってないし、これ以上詳しい地図もない。何度も「Garethに電話して行き方を聞いたら?」と言いかけたんだけど、そのたびに車を止めて通行人に道を聞いている。ほとんどの答えはNo ideaだ。何を意地になって電話しないんだろう?

その答えは目的地に到着してやっとわかった。彼はまだ陸軍にいたのだ。つーか軍の刑務所内!どうりでこちらから電話できないわけだ。

今日はIDが必要だから、とパスポートを持ってきたのも、敷地内に入る前に本人確認のため。
2時半という、よく考えればハンパな時間も、今なら納得できる。同じ2時半の面会に来たほかの家族たちも続々と集まってきた。
急に緊張してきた!穴のあいたプラスチックの板越しに話すのかしら?面会時間は30分だけとかなのかな?


手続きを済ませて中に入ると、敷地内には緑が広がって、なんか大学のキャンパスって感じ。最寄りのガラス張りの建物にユニフォーム姿のおとこたちが点々と座っている。中には早くも面会者を見つけて手を振る人も。室内には仕切りもプラスチックの板もなかった。自販機とテーブル、いすが並ぶロビーって感じ。意外と自由な雰囲気なのねぇ。

ポールの20年前みたいな‘外見そっくり息子’Garethは、あと8日ほどで出れるとあって、予想以上に「ふつう」だった。毎日ジムでトレーニングもしてるらしく、筋肉もついてすごく健康そう。ここでの服役中に大型自動車の免許とか、いろんなエンジニア関連の資格もとったらしくて、どんな仕事に就きたいとか、いづれ海外に移住したいとか、これからのことを前向きに話していた。
陸軍を脱走した事実は事実で消せないけど、こうして新たな人生を歩みだせるってすばらしい!つまずかないで、なんとか軌道にのって欲しいもんだ。


ちょっと疲れてきちゃったなぁ〜、と思ってた頃、Garethが突然手をあげた。まるで授業中みたいに。すると高台に座ってしゃべってた上官みたいな人が下りてきて、彼をどこかへ連れて行った。あー、トイレも自由に行けないのか。ストレスだろうなぁ。
時計を見ると、4時前!なんと面会時間は2時間だった。長いようで、でも話題を選びながらじゃないと、大事なことを話しそびれてしまう。

話の途中で「5分前」の声が。早ければ今度のクリスマス休暇にでも会いたいね〜みたいな話をして、面会時間は終わった。
今度は時間を気にせず、飲みながら話そう!