9.11

「今日だねー、9月11日。」と朝ポールが言った。
『そうだね。アメリカの朝だったから、タイでは夜かな?』と言ったらまるで無視。あのー、返事したんですけど!
「今日はGareth(ポールの息子。ガラスと聞こえる。アクセントは‘ガ’に置く。)の誕生日だよ。」
『あ、そうだったね!バースディカード、もう読んだかね〜。』すっかり忘れてた。人の誕生日を覚えるのはどうも苦手で…。あはは。そして再び無視。
「僕のお母さんも今日死んだんだよ。」
『そうなの?!それは知らなかった。同じ日だったんだね。』
「同じ年の同じ日に。お母さんはウェールズにいて、Garethはドイツで生まれたんだよ。」
『2人は入れ替わりかもね。』

というわけで、2年も一緒にいながら、9月が2度もあったにも関わらず、私はなんとなくGarathの誕生日は9月の前半としか覚えてなくて、ポールのお母さんがいつ亡くなったのかも知らなかった。というか、聞き取れてなかったのかな。会話の内容をちっとも理解していなかったのかと思うと恐ろしい!何か重要なことを言ってるかもしれないのに、ふ〜ん、って流してたかも!

でも、もう忘れない。9月11日はニュースでもいろいろやるだろうから絶対思い出すだろうし。なので、今日はお昼の後で近所の金ピカ寺院にいって、いつもより長めにお祈りしてきました。13歳のポールがバーに忍びこんだ時、カウンターでばったり会って、叱りもせずに「あんたもこっちに来なさい」と言って一緒に飲んだというお母さん。どんな人だったんだろう。