シャマ家訪問

また木曜日。また雨。うちらかシャマの誰かが雨男・雨女なんだろうか。ともかくシャマ宅へ2度目の訪問。もう道は覚えているけど、相変わらずポールの運転するバイクはアドレナリンがいっぱい出る。チェンマイには一方通行の道路が多くて、2〜3車線もあると車もバイクも右に寄ったり、左に寄ったり、間をすり抜けていったり好き放題。道路に描いてある線はあまり意味がないみたい。ポールはお人よしだから譲ったりするんだけど、私はそれが渋滞を招くと思う。みんなガンガン行くんだから、流れにのってガンガン行けばいいのに、減速して場所を譲ったりするもんだから、時々エンストをしたりする。
ッカ〜!
かえって皆様のジャマなんだよー!でも、決してそれを口にしない、態度の出さないようにしている。出そうになるけどグッとガマンする。だって「じゃあ運転してみろ」って言われてもできないから。私が運転したら、もっとガクンガクンかもしれないから、どんなにギアの切り替えが雑でもガマン、ガマン。

まぁ無事にシャマ宅へ着くと、今日はシャマの彼女ジェーンがいた。私はよくタイ人に間違われるけど、タイ人のジェーンはフィリピン人によく間違われるんだって。お互い苦労するわね。ボーイズ二人の会話に着いていけなくなったら、ジェーンと何を話そうか考えてきたのに、仕事に行かなくちゃ行けないとかで、本当にすぐにいなくなってしまった。また3人ぽっち。


シャマんちに再び訪問する約束をした日、ポールは私にこう言った。「1時間くらいおしゃべりしたらシャマんちを出て、ランチを食べて、もう1箇所のショッピングセンターに行こう。映画館もあるし。」私はちっとも期待していなかった。「AN HOUR(1時間)?! A FEW HOURS(数時間)の間違いじゃなくって?」念のため今日は本を持参したけど大正解!!途中また眠気に襲われてしまって退場。隣のリビングでおとなしく本を読んでました。時すでに16:30。うちら12:30には着いてたよね。


急に空が暗くなった。シャマが「ずいぶん暗いなぁ」と言ったときにポールがすかさず「もう一雨くる前にさっさと帰ったほうが良さそうだ。また来週も来てもいいかな?」と切り出した!Nice 口実!!私もすばやく本をしまって立ち上がった。「今度はジェーンも一緒にランチでも」「そうだね、Tomはタイ語で、ジェーンはタガログ語(フィリピンの言葉)で会話できるしね」あはは…は!くだらない会話が吉だか凶だか、ザーーーッとものすごい音がして、また雨が降りだしてしまった。ポールは雨が鳴り止むまで話をつなごうとしている。さっきまで降ったり止んだりだった雨が今回はなかなか止まない。


立ち話が疲れたのかシャマが「君たちさえ良ければ何時間いてもらっても構わないんだよ。おなかが空いてればサンドイッチでも作って食べたらいいよ。」と言ってキッチンの電気をつけて冷蔵庫をあけた。シャマはうちらとは違う種類の人。辛いもの、あぶらっこいものは食べない、加工品を食べないベジタリアン。冷蔵庫からはいったい何の粉で作ったのか真っ黒な小さなパンが出てきた。「ハムはないけどベジタリアンソーセージならあるし、自分の家だと思って使っていいんだよ。」と言ってくれる。うちらのお口に合うか本当に疑問だった。あまりの雨にポールも諦めた様子。

「じゃあカパティー(a cup of tea=紅茶)はあるかな?」
シャマはお茶も飲まないみたいだった。「あー確かあるよ。あ、これだ。」出されたコンビニの袋には立派な茶葉が!ティーバックじゃないのね!茶こしになりそうなツールも見当たらず、カップに直接葉っぱを入れてお湯を注いだ。3分も待たなかったけど、ちっとも紅茶の赤い色がでない。むむむ。茶葉が少なかったかな?後から追加投入。スプーンでぐるぐるしても色はうっすらオレンジ。これって本当に紅茶の葉っぱかしら?と疑問に思ってにおいを嗅いでみた。ん?これは海藻?もずくの薄まったような匂い。あー、気のせいだ、きっと。思い切って飲んでみると、これは緑茶では?もう葉っぱは開ききっているので、これ以上赤くなるのを待ってもダメそうだ。シャマが心配そうにキッチンに戻ってきた。「うちには砂糖はないけど、ハニーならあるよ」本当にオーガニック思考なのね!でも緑茶にはハニーは入れません。「大丈夫、うちらブラックティーが好きだから何もいらないよ」と答えておいた。そしてお茶のすすりながら本を読むこともう1時間。今度こそ雨が小降りになったので、この隙に失礼した。

次回の持ち物は、本、紅茶のパック、食料(サンドイッチ持参かお菓子)だな。
あと補足をすると、うちらはシャマが大好きです。自分で読み返したら、まるでサッサと逃げ帰りたいみたいな文章だったから…。